展示会後記

「文化書道山形県会員作品展記」

例年になく山形も早期の春を迎え新緑が眩しい5月12日から14日までの3日間、山形県芸文美術館二階・ギャラリー１において文化書道山形県会員作品展を開催しました。

広いギャラリーに文化書道学会初代会長の西脇呉石先生、評議員の秋満紫光先生の御遺墨、更に評議員の小野春水先生と千田篁圃先生の優雅で格調高い作品を展示させて頂きました。
また山形県役員代表の山口山州先生の「千字文」をはじめ、一般の部では山形県内の各教室の会員は勿論、東京や仙台在住の会員の方々にもご協力を頂き、楷、行、草、隷書やかなの条幅作品、南画、額物、短冊、色紙など心和むたくさんの作品が壁面に所狭しと展示されました。

学童の部では、幼稚園児をはじめ日頃、各教室で熱心に練習を積んで仕上げられた力強い毛筆作品や絵手紙等が飾られました。
特に2日目は休日とあって十時の開館からたくさんの参観者があり、先生方の優れた作品をしっかりと鑑賞したり、各教室の先生からご指導を受けたり、大変見応えのある展示会になりました。

参観者からは「すごい、すごい！」「とても素直なきれいな作品ですね！」など多くの称賛と感謝の声を頂き、企画、開催した役員たちの冥利に尽きる想いでした。

また、どの作品も十分に研鑽を積んだ作品であり、文化書道の素晴らしさを改めて心から実感できました。今後とも普及に努めていく所存です。

本年は岩手県在住で評議員の千田篁圃先生をお迎えして12日午後と13日午前の両日、先生による添削、揮毫等をして頂きました。

山形県会員はもとより、来観者の中から希望者に対して目前で直接、基本的な筆の持ち方から専門的な書き方まで教えて頂き、書道の奥深さを学ぶことができました。

その時間、会場に居合わせた参観者は先生を囲んで食い入るように見ることができ、とても感動的で有意義な書道教室となり、大好評でした。
千田先生には大変なご足労をおかけし、誌面をお借りして心より深く感謝申し上げます。

最終日には文化書道を通じて交流のある宮城県在住の役員の方々にもご鑑賞、ご指導頂きました。

そして昼食を一緒にとりながら和やかに書道談義ができたこと心から御礼申し上げます。

末筆ながら今回の作品展の開催に多大なご支援を賜りました文化書道学会の益々のご発展と誌友の皆様のご健勝を祈念して作品展のご報告とさせて頂きます。

横澤碧泉記