展示会後記

「公募第54回文化書道静岡県連合展記」

浅春の3月14日から16日までクリエート浜松ギャラリーに於いて公募第54回文化書道静岡県連合展が開催されました。
会場には初代会長西脇呉石先生、二代会長西脇雲石先生、三代会長西脇韻石先生の御遺墨が飾られ、当連合会初代会長の榛葉翠溪先生の御遺墨と評議員、本部審査員の諸先生方の玉作も展示させて頂きました。

学童のテーマは、みらい、まん月、ほし空、水の音、天文台、地平線、流星群、高原白雲、星雲銀河、宇宙神秘で、正に宇宙神秘そのもの、幽玄な世界が広がっていました。
専門家が多岐にわたり対策を引き締めても止まぬコロナ禍、果ては異次元の闇に突入等々、三年にわたり展覧会をも開く事が出来ませんでした。

その間、少子化のあおりも受け教室数、生徒数も減少しましたが、本年度は小振りながら開催の運びとなりました。

書き文字から押し文字へ変化しつつある現状、出来上がった字が正しければそれで良いのか、書き順を重視しないで行書が書けるか、時代の流れに逆らう心草はありませんが、未来ある生徒達の行く先に懸念が渦巻く中での再開でした。元会員との懐かしい再会もあり、思い出話に花が咲いて、久方ぶりに有意義な三日間を過ごさせて頂きました。
自分の作品を眺め得意満面な生徒の姿、これはこの生徒の誇りになることでしょう。

これからの時代に書道が出来る、毛筆で書けるという事、美しい文字が書ける、それは生徒達の誇りになり、私自身の誇りにもなる事と信じ、これからも努力していきたいと思います。

一月号から月刊誌に連載されている雲石先生の「父西脇呉石の生涯」を謹んで拝読させて頂いております。

そして感動しています。

末筆になりましたが、今回の書道展に際し御支援頂きました本部の先生方に心から御礼申し上げますと共に、文化書道学会の益々の御発展と全国誌友の皆様の御多祥と御健筆を祈念し書道展の報告とさせて頂きます。

内藤睦園記