展示会後記

「公募第52回文化書道静岡県連合展記」

春分の日を中にして3月18日から24日までクリエート浜松35ギャラリーに於いて、公募第52回静岡県連合展が開催されました。

春先特有の寒暖の差が激しい、はっきりしない天候に惑わされ、案じながらも初日を迎えることが出来ました。少子化問題、会員の高齢化と相俟って出品数が少なくなり、いかに会場を盛り上げるかが最大の課題でしたが少数精鋭、全員の協力によりそれなりの会場となりました。

会場には初代会長の西脇呉石先生、二代会長雲石先生、三代会長韻石先生、当連合会初代会長の榛葉翠溪先生の御遺墨が飾られ、評議員、本部審査員の玉作も展示させて頂きました。
今回の学童のテーマは、うなぎ、たな田、花はく、大草原、天竜川、浜名湖、古戦場、見付天神、湖北五山、赤石山脈と静岡県遠州地方の風景です。

23日の表彰式当日は各連合会から諸先生方にお越し頂き、心からの御祝辞、御祝電を頂戴しました。気圧の谷の影響か、春分の日が過ぎたとは思えない寒風に見舞われましたが、それは窓外の事、会場は緊張と熱気に包まれていました。

兵庫県連合会会長の岩瀬明石先生の素晴らしい講話をお聞きした後、待望の表彰式が始まりました。最初は一般部の合格者、続いて学童の受賞者一人一人が名前を呼ばれ、賞状と賞品が手渡されました。温かい拍手が続く中、緊張の面持ちの50名の受賞者は礼儀正しく、賞状授与は滞りなく終えることが出来ました。

続いて記念撮影となりましたが、子供達の晴れ姿に父兄達も一斉にスマホやカメラを手に乱立です。時代の流れを感じた瞬間でした。
今年から懇親会の場はなくなりましたが、この会期中に新規入会の申し出がありました。一筋の光が少しずつ広がっていくように、日本古来の文化である書の道を広め究めていく事が私達の願いですから、誠に嬉しい出来事でした。令和という新しい時代に向かって、我が静岡県連合会も新たな会員の参加に期待しつつ、これからも精進していきたいと思います。

末筆になりましたが、今回の書道展に際し御支援頂きました本部並びに各連合会の先生方に心から御礼申し上げますと共に、文化書道学会の益々の御発展と全国誌友の皆様の御多祥と御健筆を祈念し書道展の報告とさせて頂きます。
（内藤睦園記）